SSH指定Ⅰ期5年目(2024年度)
「より良い未来創造に挑戦し続ける科学技術系グローバルリーダーの育成」を目指します。
10月29日(金)、1年生全員を対象に「プロフェッショナルに学べ!職業を知るセミナー」を実施しました。
これは、様々な分野から講師をお招きして、職業に関して科学的な視点でご紹介いただき、生徒たちの科学への興味関心を高めたり、進路選択の幅を広げることを目的としたものです。
今回、10講座11人の講師をお招きしました。
・中俣美咲さん(KTS鹿児島テレビ 気象予報士)
・平川邦弘さん(スカイマーク株式会社 操縦士)
・河野洋平さん(スカイマーク株式会社 航空整備士)
・池田健一郎さん(亀山動物医療センター 獣医師)
・中山茜さん(AKANE株式会社代表取締役 薬剤師)
・髙﨑正治さん(髙﨑正治都市建築設計事務所 建築士)
・肥後玄十さん(シーアグジャパン 農事組合法人ねじめ農園)
・末永祐馬さん(LR株式会社代表取締役)
・前原恵理さん(臨床心理士)
・西居加奈さん、木村元春さん(資生堂 みらい開発研究所)※リモート形式の講義
生徒は、50分間の講座を2つ聴講しました。
写真下:中俣さんの講義テーマ「気象キャスターの仕事」
写真下:平川さんの講義テーマ「航空パイロットとは?」
写真下:河野さんの講義テーマ「航空整備士とは?」
写真下:池田さんの講義テーマ「What is a veterinarian? 獣医師のお仕事について徹底解剖」
写真下:寄生虫の標本を見せてくださいました。
写真下:中山さんの講義テーマ「薬剤師の仕事とは 〜薬剤師は薬を渡すだけではない!〜」
写真下:髙﨑さんの講義テーマ「世界で生きるとは」
写真下:肥後さんの講義テーマ「知っていれば面白いけど、なかなか使えない農業雑学」
写真下:末永さんの講義テーマ「IT起業について」
写真下:前原さんの講義テーマ「臨床心理士からのメッセージ」
写真下:西居さん、木村さんの講義テーマ「資生堂の研究員のキャリアパスとお仕事紹介」
どの講師のお話も初めて聴くことばかりで、生徒たちは各職業のことを様々な視点で知ることができました。また、講師の皆さんが使命感を持ってご活躍されている姿に、感銘を受けた様子でした。
文系か理系か選択中の1年生にとって、とても参考になったことでしょう。
講師の皆さん、貴重なお話をお聴かせいただきありがとうございました!
6時間目、2年生全体にお話をしていただきました。
講師は、東京海洋大学の柴田恭幸先生です。事前にみなさんが疑問に感じていたことにも丁寧に答えていただきました。
写真下:熱く講義をしてくださる先生と、注意深く聞く生徒たち
7時間目には、中間発表会の代表グループの生徒が自分たちのプレゼント見ていただき、アドバイスをもらいました。非常に丁寧に、スライドの作り方について指摘をしてくださいました。
写真下:グループの代表者が発表、ご指導をいただいてます。
放課後も、何組も質問している様子がみられました。今後の発表に生かしていきましょう。
研修最終日の今日は、西部林道で野生のサル、シカの観察を行いました。
最初に向かったのは、大川の滝。日本の滝100選にも選ばれている屋久島最大の滝だそうです。
西部林道に着くと、たくさんのサルやシカを間近で観察することができました。
人間から、感染症などをうつしてしまう可能性もあるので、ソーシャルディスタンスを保って観察します。
ガイドの市川さんに、電波によるフォックスハンティングの方法を教えていただき、実際に体験しました。
今回は2ヶ所で電波を受信し、設置した電波発信機の位置を調べましたが、残念ながら予想した場所と実際に設置してある場所とは異なっていました。
3日間という限られた時間でしたが、屋久島で自然への理解を深めるとともに、さまざまな調査方法を実際に体験し、どのように結果の集約・考察を行なっていくのか学ぶことができました。この経験を、今後の課題研究にも生かしていってください。
今回、研修にご協力いただいたYNACの松本さん、市川さん、ありがとうございました。
研修2日目の今日は、県道ヤクスギランド線で植生の垂直分布について調査します。
最初は、標高350メートル地点です。
写真下:下草グループ・樹木グループに分かれて調査をしています。
今回の調査では、環境の変化を数値化するため、樹木や下草の種類と本数を記録していきます。
次は、標高600メートル地点へ移動します。
写真下:大きなシダ
ヤクスギランドでは、屋久杉の森を見学しました。
写真下:くぐり栂
写真下:仏陀杉
ヤクスギランドを出た後は、標高1200メートル地点で最後の調査です。
写真下:杉の高さを計算します。
帰った後は各グループで記録したことをまとめ、明日に向けての事前学習をしました。
写真下:屋久島に生息している動物の骨を見て、何の動物かクイズをしています。
ガイドの市川さんに、屋久島がどのようにして今の状態になっているのか教えていただき、なぜ屋久島の自然が世界的にも貴重だと言われているのか、改めて考える機会となりました。
明日は、いよいよ最終日。西部林道で、野生動物を調査します。
SSH通信11号を発行しました。
今回の特集は
「課題研究への取組」
「第1回リケジョに学ぶ最新の科学(新日本科)」
の2本立てです。
MENU「8.SSH通信」から今までに発行したものもダウンロードできます。
10月15日(金)午後、SSH中間発表会の本選が開催され、1・2年生の各テーマごとに予選を経て選ばれたグループが自分たちの研究についてプレゼンテーションを行いました。
当日は、鹿児島大学と鹿屋体育大学の先生方10名をお招きし、生徒たちの発表を評価していただきました。
1年生は11のグループが武道館で発表を行いました。
どのグループもよく準備していて、大勢を前に堂々と発表に臨んでいました。また,科学的なデータに裏付けられた考察や、今後の発展性の期待できる内容が見られ、初めての課題研究とは思えぬ充実した発表会となりました。
写真下:本当は「緊張してました!でも、頑張りました!」とのこと。
写真下:質疑応答も頑張りました!
写真下:グッジョブコメントで発表者を評価!
発表後の講評では、鹿児島大学の尾崎先生から、「プレゼンテーションが上手なことも大切な力です。また、研究はなかなかうまくいかないことがほとんどだけれども、結果から次の研究へと繋がるのがいい研究です」とアドバイスをいただきました。
発表を聞いた生徒たちからは、「どれもすごく面白い発表だった」という意見が多く聞かれました。プレゼンの仕方や実験の仕方、評価の観点など、自分たちの今後の研究に資する発見があったようです。
2年生は10のグループがアリーナで発表しました。
直前の土日にプレゼンテーションの打ち合わせや練習を十分にしていた2年生。どのグループも自分たちで考えた研究テーマにしっかりと向き合っており、1年次以上に優れた研究発表が見られました。
写真下:どれも面白くてみんな聴き入ってしまいました!
発表後、鹿屋体育大学の前田先生からは、「多岐にわたる視点から物事を考えている点が高校生らしくて面白い。大人では考えられない着眼点が魅力です」といった講評をいただきました。
2年生からは、「今後の研究に活かしたい」という意欲的な感想が多く聞かれました。
スライド作りを含めたプレゼンの仕方、科学的な研究の手法や評価の観点など、まだまだ未熟な点も多々ありました。しかし、1・2年生は今回の発表会を経て、「もっといい研究にしたい」「もっと伝わる発表にしたい」という研究への思いが強まったようです。
次の発表会は2月4日(金)。今回の発表会での反省点や大学の先生方のアドバイスを参考に、より自分たちの研究を練り上げてほしいと思います。
全校体制で課題研究に取り組んでいる本校。
4月以来、1年生は指定されたテーマで基礎的な研究を、2年生は自分たちで設定したテーマで発展的な研究に取り組んでいます。夏季休業中を中心にどのグループも実験や検証を進めてきました。
これらの研究の進捗状況、現時点での成果を発表する中間発表会(予選)を、2年生は9月30日に、1年生は10月1日に行いました。
スライドを示しながら、各グループ工夫を凝らし発表。直前まで打ち合わせをしたり、細かく書き込みされた原稿を何度も読み返す様子がみられました。
写真下:発表の様子(2年生)
写真下:発表の様子(2年生)
写真下:発表の様子(1年生)
写真下:発表を聴いて、疑問点を質問する生徒(1年生)
写真下:留学生の森田健斗くん(中央)も熱心に耳を傾けていました。
生徒やチューターは、
「課題の設定」
「調査研究の立案と実施」
「情報収集と情報の評価」
「結果からの考察」
「発表」
の5項目について、4段階で他グループの発表を評価しました。
写真下:ルーブリック(評価基準)をもとに採点する生徒たち
その後、評価の集計から各分野の代表が決定しました。
代表は、10月15日に実施する本選に進み、今度は学年全体に向けて発表を行います。現在、スライドの手直しをするなどしてより良い発表ができるよう準備中です。
採取した巣板を学校に持ち帰りました。
巣箱から巣板を取り出します。
初めての体験なので恐る恐る包丁を入れていきます。
「遠心分離機でぐるぐる回さないんですか?」という
疑問をもっていた生徒もいましたが、遠心分離機で採
蜜するのはセイヨウミツバチです。
ニホンミツバチの巣はとても柔らかいので,そのまま
遠心分離機にかけることはできません。
慣れてきました。どんどん解体していきます。
大きい巣板がとれました。端から端までびっしりと
蜂蜜が詰まっています。ちなみにこのまま食べるこ
とができます。「巣蜜」と言います。
ニホンミツバチの巣蜜は大変貴重で、飼育しない限
り,口にできる機会はほとんどないでしょう。養蜂
家の特権です。
生徒たちは巣蜜を口にして
「あま〜い!」「おいし〜!」と嬉しそうに述べ
ながら何口もお代わりしていました。
試食が一段落したところで、蜂蜜を絞ります。
手で巣板を圧縮して蜜を絞り出し、布で濾します。
綺麗な色の蜂蜜です。
絞っても絞ってもまだまだ巣板があるので、
だんだん疲れて握力がなくなってきたようです。
交代しながら約一時間も絞り続けました。
瓶の大きさを比較するために牛乳を置いてみました。
約4.5kgもの蜂蜜が採れました!
都市養蜂でこんなに採れるなんて皆予想外でした。
ニホンミツバチを都市で養蜂する可能性にチャレンジ
するという研究が大きな成果を挙げたことを実感した
瞬間です。
大きな瓶には収まり切らず、小瓶にも入れました。
これでやっと全ての蜂蜜を絞り終えました。
ニホンミツバチの蜂蜜を食べた生徒たちの感想です。
「とても濃厚な味で、今まで食べた蜂蜜とは全然違
います」
「すごく甘いのに後味がさっぱりしていて美味しい
です」
「ほのかに酸味が感じられて好きな味です。」
巣箱を見守り続けてきたニホンミツバチ研究班の生
徒たちにとって,とても思い出に残る味になったこ
とでしょう。
蜂蜜を持ち帰った生徒が、パンケーキを焼いて
蜂蜜をあえた写真を送ってくれました。
今後も研究を続けていくためのエネルギーをミツ
バチにもらった1日でした。