SSH指定Ⅰ期3年目(2022年度)
「より良い未来創造に挑戦し続ける科学技術系グローバルリーダーの育成」を目指します。
成果物を更新しました。
<内容>
・2022年10月実施 研究授業(物理基礎)指導案とワークシートを追加
・2022年12月実施 教科横断型授業の指導案を追加
・2022年度 SS探究Ⅱ(2学年)研究テーマ一覧を追加
1月19日(木),第3回鹿児島県探究コンテストがかごしま県民交流センターで開催されました。
最終審査に残った「茶殻の活用」「好きなものが私たちに与える影響」「クモの巣の集水性を利用して集水装置を作る」の3チームがポスター発表を行い,このうち「クモの巣の集水性を利用して集水装置を作る」研究が優秀賞を獲得しました。
写真下:ポスター発表の様子。簡潔でわかりやすい説明に努めています。
写真下:優秀賞おめでとう!
この探求コンテストに参加するために,準備や練習を頑張ったみなさん,本当におつかれさまでした。
表彰されればうれしいのはもちろんですが,コンテスト参加は,何よりも,自分たちの研究をさらにブラッシュアップする絶好の機会です。厳しい評価も含めて,この経験をバネに研究を頑張ってください。
12月24日(土)・25日(日)鹿児島大学にて,
「令和4年度 九州高等学校生徒理科研究発表大会 鹿児島大会」がありました。
本大会は,来年度鹿児島県で行われる第47回 全国高等学校総合文化祭自然科学部門プレ大会を兼ねての実施でした。
本校から,自然科学部の生徒達が出場しました。
写真下:出場した自然科学部
自然科学部の研究テーマは,1年生「カーブでのドミノの速さ」と2年生「自転車の重心についての研究」です。
ポスター発表審査は一回目が発表4分,質疑応答4分,二回目は審査員が変わり,質疑応答4分で行われました。
結果は,1年生「カーブでのドミノの速さ」が奨励賞(九州全体のうち6校)を受賞しました。
※最優秀賞(1校),優秀賞(3校),奨励賞(6校)
12月17日(土)の午後,4組の研究グループが「奈良女子大学サイエンスコロキウム」に参加し,発表をしました。
このイベントにはSSH指定校となった1年目から参加しており,今回が3回目となります。
今回は,事前に発表動画を録画して事務局に送り,事務局が動画を再生する方法で行われました。
全部で36組の発表グループが,7つの分科会に振り分けられ,前半は各高校の発表および質疑応答,後半はワークショップ(大学の先生方による指導助言や高校間の交流会)が行われました。
③課題研究「錠剤粉砕に伴う重量ロスをゼロに!」
④課題研究「クモの巣の集水性を応用して集水装置を作る」
全国から参加した高校生たちの研究を聞いての質疑応答,また自分たちの発表対する質疑応答など緊張する場面も見られましたが,とても貴重な経験をすることができました。
また,奈良女子大学の先生方から研究に対するアドバイスをいただけたことも大きな収穫でした。
現在の研究をブラッシュアップして,次の発表会やコンテストに向けて頑張って欲しいと思います。
本校のSSHの取り組みは、毎年少しずつ変化をつけて実施しています。
76期生のSSHでは、2つのコースに分かれて課題研究を実施することとなりました。
課題研究への方法や時間設定は別々に進みますが、最終的に大学等での対外的な発表・コンクールを目指すことには変わりありません。
・GS(Global Science)コース・・・本格的な課題研究を行うコース
→ 研究テーマを「物理・工学」「化学」「生物」「地学」「数学・情報」「データサイエンス」の6分野から選択し、その中で独自の課題に取り組みます。
・LS(Local Science)コース・・・課題研究の方法を学ぶコース
→ 鹿児島にまつわるキーワードを「火山」「錦江湾」「インフラ」「発酵」「マテリアル」「鹿児島の生物」「より〇〇〇」から選択し、その中でそれぞれ課題を設定します。
本日は、GSコースが先んじて「課題研究テーマ報告会」を行いました。
写真:「データサイエンス」でのテーマ発表の様子
鹿児島大学の先生方にもご協力いただき、各自のテーマ設定や設定方法について一人ずつ助言を受けました。
写真:鹿大の教授から指導をいただく「数学・情報」の発表者
今回の発表とフィードバックを受けて、似た性質のテーマを持つ生徒同士が今後グループになり、研究が始まっていきます。
各々が個性的なテーマ設定を行っており、幅広い研究が期待できそうです。
LSコースではテーマ設定の前にグルーピングし、テーマ設定のための調査を行いました。
写真:同じテーマの中で3~4人のグループを作ります。
こちらも引き続き2年次の課題研究へ向けて、準備が進んでいきます。
12/8(木)放課後、物理実験室にて、外部講師稲森龍一先生をお招きし,「ものつくり『創り』への挑戦」というタイトルで自然科学部対象に講義をしていただきました。
エネルギー、熱、ものづくり、教材用スターリングエンジンについて、実験が盛り沢山の内容で、生徒もきらきらした目で参加しました。
熱音響(サーモアコースティック)のパイプの構造を観察。パイプ内の網を加熱すると大きな音がでました。どんな原理なのだろうと生徒は疑問。
写真は稲森先生が作製したスターリングエンジン達。
動作原理についても説明していただいています。生徒達は興味津々。
稲森先生からものつくりの楽しさや奥深さについても教えていただきました。
稲森先生ありがとうございました。
2泊3日の先端研究機関訪問も最終日となりました。
ホテルから徒歩での移動となりましたが,まずは途中の上野公園にて記念撮影。
本日の訪問先は「国立科学博物館」です。
鹿児島への到着時刻を考慮して訪問時間は1時間半と短いですが,各自見たいところを見学しました。
前日に訪問した「高エネルギー加速器研究機構(KEK)」に設置してあるのはシンクロトロン(周長3km)でしたが,ここには「サイクロトロン(理研・3号機)」(写真下)が展示してあります。
物理で学ぶ「電磁シールド(静電遮蔽)」の実験装置もあります(写真下)
金属製のザルをラジオにかぶせると音が聞こえなくなります。
自動車に落雷しても内部が電場の影響を受けない現象と同じ原理です。
多くの恐竜の化石等も展示されています。
この後は上野駅から羽田空港へと向かい,無事鹿児島に着きました!
今回の研修,全部で6カ所の施設を見学しました。
見学だけでなく研究者の方々に説明を受け,また質問にも丁寧に答えていただきました。
研究者の皆さん,とても気さくな方ばかりで失敗談も含めて多くのことを話していただきました。
先端の科学やそれを研究している方々と直接話ができたことで,生徒も色々と学ぶことが多かったことでしょう。
ぜひ,今後の高校生活に生かして欲しいと思います。
忙しい中対応していただいた各施設・研究所の方々,どうもありがとうございました。
2日目の研修先は
「高エネルギー加速器研究機構(KEK)」
「JAXA筑波宇宙センター」
「物質・材料研究機構(NIMS)」
「理化学研究所」
の4箇所です。
①「高エネルギー加速器研究機構(KEK)」
写真下:加速器を見学
中央のパイプを荷電粒子(電子や陽電子)が通過し,周回を重ねるごとに加速していきます。加速器については3年時に物理で学ぶため,1年生にとっては難しかったと思いますが,素粒子に興味を持つきっかけになったことでしょう。
展示館には「カミオカンデ」で使用されている光電管等も展示されていました。
②「JAXA筑波宇宙センター」
ここでは,日本のロケット開発の歴史やロケットの仕組み等について学びました。
写真下:衛星を見学中
最後にH-Ⅱロケットの前で記念撮影。
このロケットは実機(予備機のため打ち上げには使われなかったそうです)で全長約50mあるそうです。先端部分に衛星が収納されます。
③「物質・材料研究機構(NIMS)」
簡単な説明のあと,素材(金属元素)を当てるゲームをしました。
同じ大きさのサンプルですが,色や重さ,磁石に引き寄せられるか等の方法でサンプルの正体を調べていきます。本校では化学は2年生で学びますが,今までの知識と経験をフルに生かしながら推測していきます。
写真下:サンプルと周期表
ヒントをもらいながらも最後は正解を導き出すことができました。
チームとして協力していく姿勢は,今後の課題研究にも生かせるでしょう。
写真下:NIMSの中で最も大きな収益となっている蛍光物質だそうです
このサンプルは小さなLEDと組み合わせることで,とてもきれいな色を発光していました。
Youtubeでも様々な研究内容を見られるとのことです。
④「理化学研究所」
多分野の研究に取り組まれていますが,今回は農業とAIを組み合わせた研究を行っている研究者の方からお話を伺いました。
これからの研究に必要なこと(過去の成果物を組み合わせて新しい価値を見出すこと)や研究に対する姿勢についての話があり,併せて生徒との質疑応答も活発に行われました。
最後の方では,研究以外のこと(進路選択や高校時代の話等)にも質問が及び,3名の研究者(+大学院生)の方々全員から丁寧な回答をいただきました。
研究や研究者の方々を身近に感じることができた有意義な研修となりました。
本日から2泊3日の予定で「先端研究機関研修」に出発しました。
参加者は1年生の男子5名,女子5名そして引率2名の計12名です。
実はこの事業,SSH1年目となる2020年からスタートする予定でしたが,コロナの影響により今回が初となりました。
初日の研修先は「日本科学未来館」です。
写真下:地球ディスプレイ「Geo-Cosmos」
LEDパネルが組み込まれ,刻々と画像が変化していきます。
写真下:アンドロイド「オルタ」
この説明のあと,写真右側の研究室の中に入り,「ミトコンドリア」の研究に関して説明を受けて,実験の様子や顕微鏡観察などの体験を行いました。
その様子の詳細は,後日アップするレポートをご覧ください。
また,研究者の方から,これから課題研究をする生徒へ向けて
「定説を疑え」(自然に対して疑問を持つ)
「質問は研究の原点」
といったメッセージをいただきました。
明日(12/8)は
「高エネルギー加速器研究機構」
「JAXA筑波宇宙センター」
「物質材料研究機構」
「理化学研究所」
以上の4箇所で研修を行います。