03. SS探究Ⅰ(1学年)
【目的】
課題研究の一通り(テーマ設定,研究計画,実験・調査,発表,論文作成)を行うことで,課題研究についての方法・主旨を理解する。また,併せて外部講師を招聘したり大学を訪問することにより,科学的な興味・関心を高めるとともに,進路選択における参考とする。
同時に情報リテラシーを学び,課題研究や授業に応用する。
【対象学年】
1学年(8クラス,320名)
【実施内容・時期】
課題研究(1単位):毎週木曜日7限(全クラス)
情報リテラシー(1単位):毎週1回(各クラスごと)
KSW(1単位):7~10月(1単位) 7限×5日間
【主な実施方法】
・基礎的な研究に取り組ませるために,予め提示されたカテゴリーから(令和4年度の分野:物理,化学,生物,数学 令和3年度の分野:物理,化学,生物,地学,数学,公民,国語,英語,芸術,体育)の中から,同じクラス内で編成された4人1組のグループごとにカテゴリーを選択する。カテゴリーに基づいてテーマを決定し研究を行う。これを「基礎課題研究」と称する。
令和4年度から「基礎課題研究」を短縮し,「ミニ課題研究」として実施。
・夏休み前及び夏休み中の5日間を「KSW(甲南サイエンスウィーク)」とし,「SS探究Ⅰ」の1単位分を集中的に取り組む。この間に統計基礎講座,論理的・批判的思考力養成講座,鹿児島大学研究室訪問,統計グラフコンクール(ポスター作成),ミニ課題研究を行う。
・情報リテラシーとして「社会と情報」を1単位分取り込み,1学期からWordやExcelなどの基本操作を学ぶことで,実験の処理やプレゼンテーションに対応できるようにする。
★令和4年度から2年次実施の「SS探究Ⅱ」に向けて,11月に新たにコース選択を設けた。
<コース選択設置の理由>
(1) より深い研究を希望する生徒に対応できるようにするため。
(2) 先輩の研究を後輩が引き継ぐことできるよう,学年を越えた研究の交流を行うため。
・GS(Global Science)コース・・・本格的な課題研究を行うコース
→ 研究テーマを「物理・工学」「化学」「生物」「地学」「数学・情報」「データサイエンス」の6分野から選択し、その中で独自の課題に取り組む。
・LS(Local Science)コース・・・課題研究の方法を学ぶコース
→ 鹿児島にまつわるキーワードを「火山」「錦江湾」「インフラ」「発酵」「マテリアル」「鹿児島の生物」「より〇〇〇」から選択し、その中でそれぞれ課題を設定する。
コースの選択については希望制とし,令和5年度に初めて運用した。
なお,どちらのコースも校外での発表やコンテスト参加を目指して活動していく。
令和5年度は年度末までに,校外のコンテストに延べ65グループが参加予定である。(令和6年3月現在)
【研究カテゴリー一覧】
~令和5年度(ミニ課題研究)~
①物理キーワード:「紙飛行物体」
飛行機は今や日常に不可欠なものとなっているが,飛行機の構造や仕組みとはどのようなもの
か。紙飛行機の製作と実験を通して,飛ぶ構造や仕組みについて研究する。
②数学キーワード:「折り紙」
折り紙には,様々な折り方があり,その技術が色々な分野で利用されている。(折りたたんで運んで,組み立てて使用する場面は日常生活でもしばしばある。)どのような折り方があるのか調べて,工夫されている点を考え,研究してもよい。また,折り紙により様々な図形や立体を作ることができる。展開図を設計し,数学を生かしたオリジナル折り紙立体作品を制作してもよい。
③物理キーワード:「ブリッジ(橋)モデルの構造」
私たちが普段利用している橋は,より快適で安全に利用するために土木工学,デザイン,材料工学,都市工学等の様々な分野で研究されている。本キーワードは,様々な構造の橋を製作し、より強度の高い橋はどのような構造なのかを研究する。
④生物キーワード:「ヒトの反射や学習」
ヒトに備わっている反射について何があるだろうか。実際に調べてみよう。また,右図のような複雑な迷路等の作業を考案し,同じことの反復による学習の進み方について時間等を測定し,ヒトは反復学習でどれだけ処理速度があがるのか定量的に明らかにする。これらの反射や,学習の行動について比較をしてみよう。作業を繰り返すと反応や処理速度は変わるのか?
⑤化学キーワード:「吸水性」
生地の種類には、綿の T シャツように吸水性が高いものもあれば、ナイロンのレインコートのように撥水性の高いものなど、生地によっていろいろ特性がある。生地だけではなく,紙や紙おむつなどで試しても面白い。素材によってどれだけ吸水性が違うのか。また液体によって吸水性は変わるのか。吸水性の違いについてどのように測定するか。吸水性の高い素材について,調査する。
~令和4年度(ミニ課題研究)~
①物理キーワード:「紙飛行物体」
飛行機は今や日常に不可欠なものとなっているが,飛行機の構造や仕組みとはどのようなもの
か。紙飛行機の製作と実験を通して,飛ぶ構造や仕組みについて研究する。
②数学キーワード:「トイレットペーパーの長さ」
トイレットペーパーの長さを少ない誤差で算出する方法はあるのだろうか。算出方法と,実際に長さをメジャーで測定したものは一致するのだろうか。またトイレットペーパーの関数を作り,シングル・ダブル・トリプルへと適用・拡張しても面白い。もちろん,使いかけであろうが新品で
あろうが,どんな条件でも使用できる算出方法を求む。
③物理キーワード:「ブリッジ(橋)モデルの構造」
私たちが普段利用している橋は,より快適で安全に利用するために土木工学,デザイン,材料工学,都市工学等の様々な分野で研究されている。本キーワードは,様々な構造の橋を製作し、より強度の高い橋はどのような構造なのかを研究する。
④生物キーワード:「ヒトの反射や学習」
ヒトに備わっている反射について何があるだろうか。実際に調べてみよう。また,右図のような複雑な迷路等の作業を考案し,同じことの反復による学習の進み方について時間等を測定し,ヒトは反復学習でどれだけ処理速度があがるのか定量的に明らかにする。これらの反射や,学習の行動について比較をしてみよう。作業を繰り返すと反応や処理速度は変わるのか?
⑤化学キーワード:「吸水性」
生地の種類には、綿の T シャツように吸水性が高いものもあれば、ナイロンのレインコートのように撥水性の高いものなど、生地によっていろいろ特性がある。生地だけではなく,紙や紙おむつなどで試しても面白い。素材によってどれだけ吸水性が違うのか。また液体によって吸水性は変わるのか。吸水性の違いについてどのように測定するか。吸水性の高い素材について,調査する。
~令和3年度(基礎課題研究)~
①理科(物理)「運動における抵抗力」
様々な物体の運動を調べ,抵抗力について探究する。
②理科(化学)「砂糖(スクロース)の考察」
日常生活で使われている砂糖などの糖類の化学的な性質及び,砂糖が関与する化学反応を考察する。
③理科(生物)「酵母菌は何のために」
パンなどを作るときに酵母(イースト)菌を用いるが,それはなぜなのか。パン以外では?酵母以外では?など自由に発想して実験を行う。
④理科(地学)「火山灰とともにより良く生きよう」
桜島の火山灰について深く学ぶとともに,火山灰に日々悩む鹿児島県民にとって今後の生活に役立つ情報としてまとめ,発信する。
⑤数学「身の回りの黄金比」
黄金比とは何か学習し,古来よりどういったものに活用されていたか研究する。また,校内においてどういったものに黄金比が活用されているか知る。
⑥地歴公民(現代社会)「SDGs×KAGOSHIMA」
鹿児島の諸問題をEBPM(データに基づく政策立案)の手法に基づいて多面的に分析・検討・評価し,SDGsの各ゴールにつながる持続可能なビジネスモデルや政策を立案・実行する。
⑦英語「英語の効果的な学習方法について」
興味のある分野(リスニング,リーディング,ライティング,スピーキング)に焦点を当て,どのような学習方法に効果があるか検証する。
⑧芸術(音楽)「マウスピースの”個性”を知ろう」
マウスピースは楽器に息を吹き込む吹き口と,唇の振動を楽器本体に伝える役割を担っている。同じ品番のマウスピースの響き方(癖)を分析し,より優れたパフォーマンスができる1本を研究する。
⑨国語「語の変遷」
古典作品における語の変化を時代毎に調査し,規則性を見つける。現代語での言葉の変化を調査し変化の規則性を見つける。
⑩保健体育「スポーツは科学だ!」
あらゆるスポーツのプレイを,科学の観点から紐解いていく。